事の経過は皆様マスコミ等でご存じの通り。
今の世にあって儲け主義でない経営方針により「談話室 滝沢」様が閉店されました。
およそ30余年、当店もその空間づくりを微力ながらお手伝いさせていただきました。

滝沢様とのおつきあいは当時池袋西口店でお茶が不足して近所で探しておられたところ、
当店に立ち寄られた事から始まります。初めはたぶん「こんな小さな店が」と間に合わせな
感覚だったと思います。
お話を伺い、先様の意向になるべく沿うような品物を揃え、お届けしているうちにだんだん
信用していただけるようになりました。
年に何回かの品質チェックが物語るように、サービスされる品物へも大変厳しく指導され、
何度かお叱りも受けましたが、その都度のご指摘は今の当店の財産となっております。

個人的な事を振り返って申せば、まだ私が小学生のころに、どうしても手が足りず配達に
伺った事がありました。(今なら労働基準法に反しますね)
お店ではそんな小僧にも敬語で深々と挨拶をされ、おまけに帰り際には「ご苦労さまでした」
と送りだされた時には「ああ、ここの方達はちょっとちがうな」と子供ごころにも思ったこと
が今でも脳裏に浮かびます。
家業を継いでからも事務所まで新年のご挨拶に伺うと、こちらは出入り業者なのに事務方全員
起立にてお出迎えされてなんとも恥ずしかったこともありました。
現在の役員の方々も、子供の頃から私を知ってるのでこんな話をするとみなさん笑っておられ
ますが、もう、それも思い出になってしましました。

話がそれましたが、居心地のよい時間を何ごともないかのように過ごさせてくれる。それが
「談話室 滝沢」であったのだと思います。
喫茶店で「モノ」を提供しているだけではなく「滝沢に居る」という「空間」を提供されて
おられました。

2005年3月31日。お店はその歴史を閉じました。

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